スロウハイツの神様あらすじ

 

「嘘」をついてはいけません。

 

 

なぜだと思いますか?

 

 

答えはたくさんありますよね。

 

 

例えば1つ例をあげると「1つ嘘をつくとその嘘がバレないようにするためにさらに嘘をつかなければいけない」

 

 

この例は「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」(Wikiより引用)という割れ窓理論が論理的な説明となりそうですし、日本には古くから「嘘つきは泥棒の始まりだ」という言葉があるように道徳的な観念として

 

 

「嘘」=いけないこと

 

 

であり

 

 

「嘘」=損

 

 

というのが嘘をついてはいけない様々な理由に共通する部分なのかなと思います。

 

 

でも、、、

 

 

嘘をつくことによって得をするまではいえないものの”損”をしないためにつく嘘もありますよね。

 

 

社交辞令、建前、お世辞も厳密にいえば嘘ですが、人間関係を円滑にするため、特に日本の社会においては必要なこととされています。

 

 

人間関係を円滑にするための「嘘」であるならば、生きていれば必ず経験する「嘘」だと思います。

 

 

中学高校生の多感な息子を持つお母さんが、夜息子の部屋に用事があるときあえて大きな足跡をたてて部屋までいき、不自然なほどノックをしたあと間をあけてから部屋を開ける。

 

 

 

そして息子が勉強を明らかにしてないくても母や「○○君勉強してたのにごめんね」と声をかける。

 

 

そんな「優しい嘘」

 

 

愛があって相手を思いやるからこそついてしまう「嘘」

 

 

そして、その嘘は時に相手を傷つけることもある。

 

 

スロウハイツの神様にでてくる7人(正確にはもうひとりいます)は、全員嘘つきです。

 

 

 

 

 

7人のうち3人は大嘘つきです。

 

 

なぜ嘘をつく必要があり、なぜ打ち明けることができないのか、その理由を一言で言えば「愛」があるから。

 

 

スロウハイツという名前の古い旅館を改装したアパートに住む7人が本当にお互いを思いやっているからこそつく「嘘」、そしてその「嘘」(物語的にいえば伏線)がラストで一気に回収される爽快感。

 

 

「ああ、そういうことか」と、独りで小説を読んでいるにもかかわらず、口に出してしまったほどに見事な物語が収束する結末。

 

 

 

文庫本で上下巻830頁と長い物語なので、結末に至るまでが長すぎると感じる人もいるはずなので、人を選ぶ作品ではありますが、一気読みできるほど面白い。

 

 

読み終われば7人の登場人物の誰かのことが好きになるはずです。

 

 

もしかしたらもう一人の住人に感情移入できる人もいるかもしれない。

 

 

 

そんな物語。

 

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スロウハイツの神様あらすじ

スロウハイツの神様あらすじネタバレ

 

 

赤羽環:脚本家
千代田公輝:小説家
黒木智志:編集者
狩野壮太:漫画家
長野正義:映画監督
森永すみれ:画家
円屋伸一:漫画家

 

 

環、公輝はプロ、黒木は公輝が連載する雑誌の編集長ですが、彼のプロデュースのすべてをマネージメントしています。

 

 

他の4人はクリエイターの卵でプロを目指してはいるものの、自分の作品に重大な欠点を抱えています。

 

 

そんな7人が共同生活を送りながらお互いを励ましあい高めあい、傷つけ合い、慰めあう人間ドラマにミステリー要素が加わります。

 

 

公輝は中高生に絶大な人気を誇る人気作家「チヨダ・コーキ」

 

 

作品は小説だけでなく、アニメやグッズなども販売され「チヨダブランド」と呼ばれるほどの人気作家。

 

 

彼が連載する雑誌には彼の小説と共に大きな人気となっている作品「ダークウェル」が連載されている。

 

 

コーキの作品と「ダークウェル」がアニメ映画として二本立てで公開されるときは”国民的イベント”とマスコミで報じれるほどの人気作品。

 

 

物語には「ダークウェル」の原作者は幹永舞。

 

 

この幹永舞はスロウハイツの住人の誰か。

 

 

というのも「ダークウェル」の原作が郵送されてきたときに環が誤ってその郵便を開けてしまい、作者がスロウハイツに住んでいることが分かってしまうから。

 

 

環は住人全員を集めて誰が作者なのかを問い出すが・・・、誰も名乗り出ない。

 

 

 

そしてもう一つの大きな謎は「コーキの天使ちゃん」について。

 

 

 

10年前に、熱狂的ファンが彼の作品を模倣した殺人ゲームが置きてしまい2年以上何もすることができない廃人のような生活を送る。

 

 

しかし、「コーキの天使ちゃん」に公輝であったことで「チヨダ・コーキ」は復活し、また小説を書くことができるようになる。

 

 

「コーキの天使ちゃん」と思われる人物がスロウハイツに新たな住人としてやってくることで物語は大きく動き出す。

 

 

何気ない登場人物のセリフに込められた大きな伏線を回収する結末になっているので、読み飛ばさずにじっくり読み込めるし、サラッと読んでも十二分に面白い作品。

 

 

読んでいる最中にふと感じるちょっとした違和感。

 

 

読むのを止めてしまうほどでもないし、物語的に辻褄があわないわけでもないのになぜか感じる違和感。

 

 

最後に明かされる真実によって「あ、そういことね」とつながる爽快感と、最終章のラスト4ページ目にかかれている何気ない文章で、登場人物の数十年後が想像できることのよる読後の満足感。

 

 

スロウハイツの神様は本当に素晴らしい作品です。

 


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