なぜダイエットは成功しないのか

 

 

矛盾するダイエット方法が常に提供される(Aが良いとされるとすぐにAが悪いという意見が出る)
しかもそれが論文などエビデンスをもって紹介される

 

 

ダイエットはローリターンハイリスク

 

減量とリバウンドを繰り返すと結果的に最初よりも太るというエビデンスは豊富にある

 

 

糖質を制限しタンパク質を摂取するという人気のダイエット法においても短期的には多くの人に効果があるが長期的にどうなるのかはまだわからない。

 

 

エビデンスといっても十分なデーターがない、バイアスがかかっている、研究資金の出処、長期的な観察かどうかなど信頼性の高い無作為化比較実験である実験例はあまり多くない

 

 

栄養学において同じ量の食事量でも痩せる人太る人がいる問題もある

 

 

 

では科学者は「個人差」とか「よくわからない」と諦めてしまったのか、というともちろんそんなことはない

 

 

栄養を摂取する際に何の栄養素をどれだけ摂取したのかに今までは注目してきたが、それらが体内でどのように消化吸収されるのかに注目している。

 

 

具体的には腸内細菌に代表される細菌群の研究だ。

 

 

腸内細菌を語る上で欠かせないのは「多様性」

 

 

多様性は食事だけでなく、あらゆる場面においても重要だ。

 

 

たくさんの種類の食品を摂取することも多様性を育む上では重要だし、無菌で安全な室内だけで生活するのではなく、動物との触れ合いや土など微生物が存在するあらゆる場所に行くことは必ずしも悪い菌をもらってくるという意味ではない。

 

 

これは問いの変更だ。

 

 

本に書かれていた例で説明すればアルコール依存症の場合を考えてみると

 

 

アルコール依存症の治療において知りたいことは”そもそも”アルコールに依存しやすい人とそうでない人がいるのはなぜかという疑問である。

 

 

アルコールをその人が代謝できる量以上に飲んでしまったからと考えはしない。

 

 

しかし、ダイエットといえばカロリーの摂取量と消費量に注目してばかりで、カロリーの摂取量を消費量よりも減らせばOKという考え方から脱していない。

 

 

 

この考え方が間違っているわけでない。

 

 

間違っているわけでないが、同じカロリーを肉だけで摂取するのと野菜だけで摂取するのでは結果に対する影響が異なることは理解できるはずだ。

 

 

食べ物からエネルギーを取り出すプロセスは非常に複雑で、咀嚼した回数や消化のしやすさ、何と何を食べたかによる食べ合わせなどが絡んでくる。

 

 

 

赤ワインやチョコレートに含まれていることが知られる”ポリフェノール”

 

 

オリーブオイルの健康効果はポリフェノールの抗酸化作用に由来していると考えれられていたが、オリーブオイルの脂肪酸や栄養素の80%が完全には消化されないまま腸に届き、腸内細菌が副生成物を作る。

 

 

この副生成物の一部が抗酸化作用を生み出す物質を作る。

 

 

ということは腸内環境が悪ければ適切にオリーブオイルの栄養を体に取り込むことができないかもしれない。

 

 

 

カロリーではなく色を基準にして体に良い食べ物を選ぶ

 

ベリー・明るい色の野菜・カカオ豆・緑茶・ターメリック・赤ワイン

 

 

ジャンクフードは高カロリー高脂肪、塩分、砂糖の摂り過ぎて太るだるくなる、攻撃的になるだけでなく、腸内細菌への影響も甚大で炎症を起こしやすい環境に変えてしまう。

 

 

ダイエットには準備がいる

 

 

ダイエットによって食べる果物や野菜食物繊維などの食品摂取が少なくなれば腸内細菌叢の多様性が低くなる。

 

 

ダイエットをする6週間ほど前から果物や野菜をたっぷりと食べて腸内細菌叢の多様性をたかめておくこと

 

 

 

肉を全く食べないとビタミンB12が欠乏する

 

 

面白いなと思ったのは新鮮な野菜や果物を使って作るスムージなどの「ジューシング」

 

野菜や果物をジュースにして摂取すると栄養素が吸収しやすく、毒素を排出すると言われることもあるが、毒素に関しては科学的にはかなり疑問なようだ。

 

 

毒素が過剰に体に溜まるという現象自体がそもそも在り得ないということらしい。

 

 

とはいえフレッシュジュースに含まれる栄養素はたしかに体に良いがジュースを飲むことは新しい食事法なのだろうか?

 

 

答えはNO

 

 

スムージなどを使ったダイエットは「置き換え」と呼ばれることもあるが、要は「断食」である。

 

 

ダイエットをか科学的に分析することが難しいのはヒトを使って実験なり観察をするう場合、長期間ある程度の数のヒトに一定の食べ物を与えないという行為が倫理的に問題があるからだ。

 

 

ただし、本で紹介されているように過去の事例として大規模な実験を行った例はある(本で紹介されているのはスペインのフランコ政権という独裁政権時代の実験。介護ホームで食事の配分を毎日変えて摂取カロリーが上下をするグループと一定のグループに分ける。この2つを3年間!!!も観察した。カロリーが変動するグループの死亡率は半分以下だった。)

 

断食は宗教の名のもとに古代から行われた人類にとっては”おなじみ”の方法だ。

 

 

全ての人間は寝ている間は飲食をしないので、断食をしていると考えれば、大抵の人は1日のうちに10時間前後の絶食時間がある。

 

 

断食において科学的にエビデンスがある方法は、カロリーの摂取量を通常の25%減らす日を週に2日作るというもの。

 

 

完全に絶食するわけでも極端に食事量を減らすものでもないし、1日2食とか調色を抜くということでもない。

 

 

いつ食事をするのかについては遺伝的な影響が強いらしく、すべての人に当てはまる適切な食事時間は存在しない。

 

 

朝食を抜いた方が調子がよいかどうかは、夜型朝方の人間がいるのと同じ理由で、その人にしか判断できない。

 

 

少し話が飛んでしまったが、ジュースを飲んでその食事を終わりにするよりは、複数の野菜を使ったスープを普段の食事に加えたほうがはるかに健康に良さそうだというのが本に書かれている結論。

 

 

断食効果を狙ってカロリーオフの日にジュースやスムージだけで済ますのは”あり”だが、ジュースだけの食事を毎日のように続けることは避けたほうがいい。

 

 

何よりも食事は複数の栄養素を組み合わせることによって食品単独で食べるよりも栄養素の吸収が捗ることが分かっているため、多様性のある食事をすることが重要だ。

 

 

 

カルシウムに代表されるが人口の栄養素と天然の栄養素の効果は異なる
酷い食生活などの場合以外はビタミンサプリメントが効果を示すとはほぼいえない、さらに腸内細菌に悪影響を与える可能性もある

 

 

ただ問題なのは新鮮な野菜や果物、一部の肉の栄養素は50年前の半分に満たないという報告があり何をどれだけ食べるのかの選択が難しい。

 

 

摂取する食品の数を増やす
果物・オリーブオイル・ナッツ・野菜・豆類・伝統的な製法で作られたチーズや脂肪がはいったヨーグルト
加工食品や低脂肪原材料が多い食品は避ける
発酵食品